2023年12月08日
スマートな離婚というと語弊があるかもしれませんが、「スピーディー」
「もめない」「後腐れがない」この3つの要素を満たしている場合がそれに
該当するかと思います。
スマートな離婚をする人にはいくつか共通点があります。
①養育費や慰謝料といった金銭面の取り決めにおいて、相手が無理なく払え
る金額で折り合いをつけている
②相手の資力を理解し、配慮し、財産分与でも多くを求めすぎない
③相手に感謝の意を伝える、または、相手の言うことに耳を傾ける
といった点です。
上記の点を念頭に置いて離婚協議を進めることができる人は、
手続き完了までの時間が短いですし(スピーディー)、相手と紛争になること
がほとんどありませんし(もめない)、お互いに嫌な思いをする機会もほぼ
ありませんし、離婚を引きずることもありません(後腐れがない)。
実際にあった過去の事例を取り上げてみます。
妻は離婚にあたり、自宅を財産分与としてもらいたいと考えていました。
最初からその意思を夫に伝えていましたが、あとになって夫が自宅をほしい
と言い出しました。
妻は一時は冷静さを失いそうになりましたが、「ローンの支払もあるし、
夫と争っても無駄だ」と思い直し、譲ることにしました。
自宅を夫に分与する代わりに、預貯金を多くもらうという取り決めをし、
もめることなく手続きは終結しました。
夫からしても、妻の譲歩があると取り決めがしやくすくなり、その後の
手続きに協力的になる傾向があります。
スマートな離婚の場合、「すごく得をする、多くを獲得する」ことは
叶わないかもしれませんが、相手と争わずに済んだことで、離婚後の人生を
前向きにすぐ歩み始めることができます。
離婚の取り決め段階でもめてしまうと、離婚後も、意外と長い期間において
嫌な思い出やマイナスな感情を引きずってしまうことがあります。
離婚はどうしても相手あってのものですので、折り合いや譲歩がなければ
前進しづらくなります。
お互いの話し合いで決着がつかない場合は、調停や弁護士の出番となり、
どうしても大ごとになります。
ある程度の折り合いができる状況ならば、そうした方がうまく事が進む
ということも心に留め置きたいものです。
Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ