養育費についての夫の考え方

2023年08月04日

離婚における取り決めは夫婦によってさまざまですが、なかでもとりわけ

重要なのが“養育費”についてです。

 

養育費は、取り決め事項の中でも、特にその内容を詳細にしておく必要が

あります。

人によっては、支払期間が長期に及ぶことから、その決定には非常に神経

を使います。支払金額・支払期間・子どもの進路によって増額や減額を

どうするかなど、きちんと取り決めておかないと、のちの争いの種になっ

てしまう要素だらけです。

できるかぎり具体的に取り決めておくことが、将来の紛争防止に役立ちます。

 

この養育費取り決めの成否の鍵を握っているのが、夫の養育費に対する

考え方です。

かつては「養育費なんて払わない」と啖呵を切る男性が大勢いました。

そのように振舞うことで妻を困らせたり、離婚を回避したいという狙いが

ありました。また本気で養育費を払う必要はないと思い込んでいるケース

もありました。

現在では、養育費算定表を誰でもすぐに確認できるようになったこと、

養育費請求調停という選択肢もあり、養育費の認知度は昔とは比にならない

ほど高くなりました。

「養育費は払わないといけないもの」という考え方の男性が増えてきたと

実感することが多くなりました。

 

養育費に対する考え方は人(男性)よって本当に異なります。

養育費をしっかり払って父親の役目を果たそうと考えている人もいます。

また、そこまで前向きではなくとも、一般的な金額ならば養育費の支払いは

続けていこうと考える人もいます。

このようなタイプの男性は、養育費に対する意識が高く、話し合いがまとま

りやすい傾向にあります。また一度取り決めたら支払いが滞る心配もほとん

どありません。

 

その一方で、養育費は少しでも金額を抑えたいと考える人や、養育費は

出来る限り支払いたくないと考える人もいます。

離婚する夫がこのタイプであれば、養育費の話し合いが難航することが予想

されます。そもそも養育費の取り決め自体が出来なくなるような事態に陥る

ことも想定しなくてはなりません。

 

養育費の取り決めは、支払期間や金額、支払方法など、細かく協議していく

必要がありますから、とても骨の折れる作業です。

人によっては、途中で何度も交渉がストップしてしまうことも多々あります。

 

しかし、離婚後の生活のためにも、何よりお子さんの将来のためにも、どれ

だけ交渉が難航しても、養育費の取り決めはしっかり行ってください。

時には、養育費に関する資料や書籍なども活用して、相手にその重要性を

理解させる努力も必要になります。

 

私がこれまで見てきたケースのなかには、「養育費は払わない」と言って

いた夫が、最終的には算定表通りの額を約束してくれたり、妻の粘り強い

交渉により、養育費の額が上がったという人も沢山いらっしゃいます。

 

養育費の話し合いは粘り強く、またときに専門家の意見も参考にしながら、

書面に残すところでまでたどり着いてほしいと思います。

Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ

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