2020年08月28日
夫婦が別居を始めた場合、特に女性が抱える問題の一つとして、
別居後の生活費の捻出に困ってしまうケースが多く見受けられます。
夫と対等に働いているようであればそこまで問題にはなりませんが
専業主婦だったり、パート勤務である場合は、別居後の生活が苦しく
なってしまうことが多いのが現状です。
そのような場合に、妻は夫に対して“婚姻費用”というものを請求すること
ができます。
“婚姻費用”とは夫婦が共同生活を送るために必要とされる費用のことです。
夫婦には日常を送るにあたって、必要なお金を分担する義務があります。
衣食住は当然のこと、教育費・娯楽費・医療費・交際費なども含まれます。
ですから、夫婦喧嘩が原因で別居に至ったとしても、法的に婚姻状態は継続
しているため、それぞれの生活費や子どもにかかる費用は婚姻費用として
分担すべきものとされています。
この婚姻費用は夫婦の話し合いで取り決めることができます。
また「婚姻費用算定表」なるものもありますので、参考にすることができます。
夫婦の年収や子どもがいるかどうかなどによって金額は変動します。
夫の年収が高く、妻の年収が低い場合、つまり二人の収入差が大きければ
大きいほど、婚姻費用は高くなります。
また当然ですが、子どもの人数が多いほど、婚姻費用も高額になります。
夫の不倫が原因で妻が子どもを連れて家を出たものの、婚姻費用をもらえない
ために生活が困窮しているというケースも少なくありません。
そうなってしまうと、すべて子どもにしわ寄せがいってしまいますから
別居に踏み切る前に、生活費のことを念頭に置くことを忘れないでください。
この婚姻費用は、もし可能ならば、別居する前に取り決めておくことを
お勧めします。
別居後に夫に婚姻費用を請求しても、支払いをごねているケースが多く
見受けられます。
意外にも「別居しても生活費は負担しなければならない」ということを
知らない男性は多いので、まずは婚姻費用について説明をしてみて下さい。
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