2020年08月17日
離婚することが決まると、そのあとに「離婚後の生活面の条件」について
夫婦間で話し合うことが必要になってきます。
子どもの養育費はいくらにするのか、自宅はどちらが引き取るのか、財産分与
はどうするのか、といった取り決めなければならない問題が山積しています。
そしてここで一番心を砕くのは、夫婦の話し合いのタイミングです。
このタイミングの良し悪しによって、取り決め内容が大きく変わってくると
いっても過言ではありません。
物事にはなんでも勢いがあり、そのときどきに流れがあります。
離婚の話し合いも同様で、ある程度スピーディに事務的に取り決めて
いかなければいけない側面もあります。
往々にして見受けられるのが
〇最初のうちは夫も養育費は多めに支払うと言っていたのに、今になって
渋り出してきた。
〇離婚が決まったときは夫は「自宅は君にあげるから」と話していたのに
最近になり「この家は俺の家だ」と言い出した。
といった、時間が経過するに従って、離婚の条件面が下がってしまう事態
です。
離婚が決まった当初は、夫のほうも「自分にも原因がある。妻が一人で
子どもを育てていくのは大変だから、せめて金銭面は自分が多めに負担
しよう」と前向きな考えでスタートするのですが、時間がたつと、その
意識も薄れ、「あまりお金を払いたくないな」といった考えが頭をもたげ
始めます。
お金を支払う側が一度金額を下げると、なかなかそれ以上交渉を続ける
のは難しくなります。
一般論ですが、離婚の条件面の取り決めはあまりだらだらと時間を
かけてもプラスに働くことはありません。
ある程度のところで手を打たないと、話し合いがこじれて調停になったり
弁護士案件になったり、最悪は交渉不可能となったり、相手と連絡が
とれなくなったりといった結末が待っています。
お互いが「損をしない」という取り決めは滅多にありませんが
ある程度の妥協をすることが求められます。
養育費に関して言うならば、無理して高額の養育費を狙うよりは、毎月確実
に支払ってもうらことができる金額に設定することの方が重要です。
自宅に関しても、子どもをこのまま自宅に住ませたいという意思よりも
住宅ローンという大きな債務を今後どう処理していくのかという点が重要
です。
離婚の取り決めに関する話し合いは、出来れば離婚が決まった時点で
速やかに、夫婦で譲歩しながら取り決めていくことが衝突を避ける一番の
近道になると思います。
Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ