2020年03月27日
「離婚はしていないけれど夫とはここ数年別居中です」というケースは
少なくありません。
別居のはじまりも夫婦によってさまざまで
〇離婚を見据えて別居している
〇夫婦関係修復の冷却期間としてしばらく別居している
〇夫婦喧嘩により、夫が家を出てしまったまま別居が続いている
といった形があります。
注意して頂きたいのは「離婚を見据えて別居している」場合です。
中でも特に、数年内に離婚することを決めているような場合、別居が
離婚の取り決めにおいて大きな障壁になってしまうことがあります。
深刻な問題として挙げられるのは
「離婚したいのだけれども、ここ数年夫と別居しているため、夫と話し合う
ことができない」という事態です。
夫が話し合いを拒絶したり、反対に、妻が夫と話したくなかったりと
別居期間中に夫婦で連絡をとっていなかったために、会話が出来なくなって
しまうことを指します。
夫婦間での話し合いが困難になると、離婚の取り決めが出来ませんから
お互いが離婚したくても、話が進んでいかなくなってしまいます。
高齢での離婚の場合は、財産分与において年金分割が大きなポイントに
なってきますが、それに関しても夫の同意が必要になります。
別居期間が長期で、連絡を全く取っていないようなケースだと、離婚の
手続きを行うにあたって、非常に面倒なことになります。
夫側からしてみても、ある日突然「離婚の取り決めをしたい」「財産分与
してほしい」「年金分割の同意がほしい」と要求されても、素直に応じ
られないというのが本音のようです。
別居に至るには、夫婦それぞれ事情があり、別居後も円満に関係を保ち
続けることは至難の業です。
ただ離婚を見据えている場合、出来ることなら、定期的に連絡をとっておく
ことがあとで大いに役立ちます。
そもそも相手の置かれている状況が分からないと、離婚はスムーズに進み
ません。
夫婦である以上、別居中でも最低限のやり取りは欠かさずに続けるように
してもらえたらと思います。
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