2019年02月18日
明日19日に、離婚に関する訴訟の大きな転機となるかもしれない判決が
下されます。
原告は男性で、2015年に妻と離婚。
その4年前までに妻と不倫関係にあった男性を提訴しました。
その理由は「不倫が原因で離婚した」というものです。
一般的に慰謝料で多いのは、配偶者の不貞行為が発覚し、その相手側に
慰謝料を請求する、という形です。
つまり、不貞行為をされた側が被った精神的苦痛に対して、慰謝料が
支払われるという「不貞慰謝料」というものです。
ただ、この「不貞慰謝料」に関しては時効があり、配偶者の不貞行為を
知ってから3年間、慰謝料請求をしなかった場合は請求権が消滅します。
今回の裁判で問題になったのは、原告の男性が妻の不貞行為を知ってから
3年以上経過していたことです。
そのため、妻の不倫相手の男性は「時効により、もう慰謝料請求権は
消滅している」と反論しました。
1審と2審では、原告男性の訴えが認められ、不倫相手の男性に慰謝料の
支払いが命じられました。
「妻の不貞行為の発覚をきっかけに婚姻関係が悪化し、離婚に至った」もの
と判断されました。
不倫相手の主張する慰謝料の時効に関しては、「不貞行為により離婚を
余儀なくされて精神的苦痛を被ったと主張する場合、損害は離婚成立時に
初めて分かる」という理由が述べられました。
つまり、1審、2審の判断では今回のケースは「不貞慰謝料」ではなく
「離婚慰謝料」として、不倫相手に支払いを命じた形となりました。
不倫相手はこの判決に反発し、「不倫があったとしても結婚生活が破綻するか
どうかは夫婦によって異なる。第三者に慰謝料請求するのは相当ではない」と
最高裁に上告しました。
このまま原告男性の主張が認められれば、浮気や不倫が横行している今の
世の中に一石を投じることになりそうですね。
そしていよいよ明日、最高裁の判決が下されます。
※毎日新聞より抜粋しております。
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