2022年10月11日
離婚における財産分与はその金額も大きいことから、夫婦にとっては
慎重に行う必要があります。
離婚の財産分与は主に、自宅、預貯金、自動車、保険(解約金含め)など
があり、どのように分けていくのか神経をとがらせる場面です。
財産分与は夫婦で折半というのが基本的なルールです。
しかし、なかには夫に明らかな離婚の原因があり、夫も非を認めて反省
しているような場合は、妻に自宅を財産分与として贈与するようなケースも
あります。
ほかにも同様の理由で、預貯金を多めに渡すようなケースもあります。
財産分与は夫婦によっていろいろですが、基本的には取り決め自由です。
どちらかが損することなくフェアに行う場合は、もめる確率は当然に低く
なります。
その反対に、どちらかに偏った財産分与としようとすると、もめる確率は
急激に高くなります。
誰でもそうだと思いますが、最初に80もらえると思っていたものが
あとから70に下げられるとすごく損した気になります。
離婚協議は特に、最初に取り決めたことを後日変更することで、話し合いが
紛糾してしまうことが多々あります。
これは仕方のないことで、だからこそ離婚の取り決めは時間をかけて
双方納得いくように行うことが一番大切です。
またこれに加えて、よほどの事情を除き、財産分与はフェアに行うという点も
離婚協議を円滑に行うポイントです。
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2022年10月05日
養育費や慰謝料といった離婚の取り決めを、書面として残すことに抵抗感
を抱く男性は少なくありません。
書面化するということは、ただの口約束とは大きく異なります。
取り決めを遵守することが求めらますし、証拠としての効力ももちろん
あります。
子どものためを思えば、離婚後の取り決めをきちんと書面に残し、その
取り決めを遵守しようと双方が努めることは、とても大切なことです。
離婚の書面は記載内容の専門性が高いため、専門家に依頼することが
望ましいですが、中にはご自身で作成する方もいらっしゃいます。
この場合、問題となるのは夫が一方的に作成する書面です。
離婚の取り決めは主に、親権・養育費・慰謝料・財産分与といった項目
があります。
夫婦で取り決めたことをそのまま記載してくれればいいのですが
□夫婦で取り決めたことと違うことを記載する
□妻にとって不利な条件を勝手に記載している
□自分(夫)にとって有利な内容を記載する
ということが実際にあります。
何よりも問題なのが、妻がそれと知らずに書面にサインをしてしまうと
いうことです。
さきほど、離婚の書面は記載内容の専門性が高いと述べたように、普段の
日常会話では使わないような専門用語を含んだ文章で構成されています。
そのため一見しただけでは、文章の意味や相手の意図に気付かないことが
あります。
例えば下記のような文章を夫が作成してきたとします。
①養育費は高校卒業までは毎月3万円、それ以降は2人で協議する。
②預貯金等の財産分与は離婚後に夫婦で話し合う。
どちらもぱっと見はそこまでおかしくはありませんが、よくよく考えると
妻にとって非常に不利な内容になっています。
①に関しては、高校卒業以降は養育費は協議となっていますが、この書き方
だと、いざそのときがきても夫が協議に応じるかどうか分かりませんし、
たとえ協議に応じたとしても、引き続き養育費を支払ってくれるかどうかまで
は決まっていません。
②に関しては、一見しっかり財産分与をしてくれるようにも見えますが
話し合うだけとなっているので、財産分与をしてくれる保証はありません。
こういったことを踏まえ、夫が作成した書面は隅々まで確認することが
大切です。
夫があれこれ自分に都合のいいように妻を説得してきたとしても、ほだされる
ことなく、公平に取り決めを行ってもらえたらと思います。
こういったことを防止するためにも、離婚の書面は専門の第三者に依頼する
ことが望ましいとされています。
離婚の書面は、養育費や財産分与などが記載された、夫婦にとって非常に
重要な契約書です。基本的には一度しか作成しないものですから、お互いが
納得できるようなきちんとした書面を残したいですね。
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2022年09月26日
時間という観点で離婚を大きく分けると、じっくり時間をかけて進めていく
離婚と、あまり時間をかけずに急ぎで進めていく離婚の2種類があります。
どのような違いがあるのでしょうか?
まずは時間をかけて進めていく離婚についてですが、これは
○自分の気持ちがまだ100%定まっていない
○相手がなかなか離婚に応じてくれない
○養育費や慰謝料などの条件がなかなかまとまらない
といった、本人の気持ちや条件面での折り合いがついていない場合が
多く見受けられます。
条件面などの話し合いにおいては、互いが譲らず、時に紛糾してしまうこと
もあります。
お互いが冷静に考える時間も含めて、数年単位の時間が必要になるケースも
沢山あります。
また「私は本当に離婚に踏み切っていいのかしら」と不安を感じている
ような場合は、自分が心から納得できるようになるまでは、無理に離婚を
進めていく必要はないと思われます。
一方で、時間をかけない方がいい離婚も中には存在します。
たとえば、お互いに離婚の意思は固まっていて、条件面も取り決めている
ような場合は、相手の気が変わらないうちに早めに離婚の手続きを済ませた
方がいい、というのが離婚のセオリーだったりもします。
離婚において大切なことは、双方の意思と条件面です。
この2つがある程度まとまっているようであれば、あまりダラダラと
時間をかけずに、早急にとりまとめることをお勧めします。
こういったケースで時間をかけてしまうと、既に取り決めた条件を下げら
れてしまう2つの要素が発生しやすくなるからです。
1つ目の要素は、本人の気が途中で変わってしまうこと、2つ目の要素は、
周囲(親や兄弟姉妹、親戚)からあれこれ口出しをされることです。
こうなってしまと、その後の話し合いはあまりいい流れにはならないことが
多くなります。
離婚を考えている夫婦には、それぞれ適切なタイミングがあります。
そのタイミングを逃すと、いつまでたっても離婚がまとまらなかったり
離婚をしたくても、経済的な不安や子どもへの配慮から、離婚を回避せざる
得ない状況に陥ることがあります。
またその反対に、心底納得していないのに、先走って離婚して後悔して
しまうこともあります。
このような場合、当事者だけで冷静に判断することが難しかったりもします。
迷ったときは専門家に相談することをお勧めします。
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2022年09月16日
9月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に9月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
このセミナーは
〇離婚をする気はないけれど、離婚の知識はつけておきたい
〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
などといった、さまざまな理由でこれまで多くのお客様にご参加頂いて
おります。
ゆっくりとしたペースで進行しますので、離婚の知識がゼロの方でも
安心してご参加頂けます。
また「他の人とは顔を会わせたくない」「一人で受講したい」といった
要望にもお応えしております。
お申込みの際にその旨をお伝えください。※追加料金はかかりません。
またセミナー特典としまして、セミナーの参加者には
面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
以下がセミナーの詳細となります。
~女性のための離婚セミナー~
■日時:9/28(水)・29(木)・10/4(火)・6(木)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
※お問い合わせフォームがうまくご利用になれないときは
メール(info@unoki-gyosei.jp)でお問い合わせください。
※ホームページよりお申込み頂く場合、以下の点にご注意ください!
問い合わせフォームからお申込み頂くと、当事務所のPCより自動返信
メールをお送りします。
迷惑メールブロックをされている方はご注意ください。
返信メールをお送りできない場合は、当事務所よりお電話を差し上げる
こともございますので、お申込みの際にお電話番号も入力して頂けると
助かります。
セミナーではコロナ対策のため、密集しないよう心掛けておりますので
ご安心ください。マスク着用のうえ、ご参加ください。
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2022年09月12日
人にもよりますが、離婚話というものは切り出しにくいものです。
特に、相手から離婚の同意が得られそうもない場合や夫と口をききたくない
場合などは、どのタイミングでどう伝えるのか、頭を非常に悩ませる問題で
す。
離婚の切り出し方としては
①直接会って伝える
②メールや手紙で伝える
③まずは別居して、時期をみて伝える
といった方法があります。
SNSの普及も相まって、最近では②を選択するケースが多いように思えます。
口では直接言いにくいことも、メールにするとあっさり伝えられるという方
は少なくありません。
ここで気を付けるポイントが2つあります。
1つ目のポイントは、離婚したいとう意思だけでなく、離婚の決意が固い
ことを伝える必要があるということです。
そしてそのためにも、ある程度相手が納得できるような離婚理由を添える
ことが大切です。
単に「離婚したい」とだけ言われても、そもそもよほどの事情(相手の不倫
や暴力など)がないと、言われた側としては「本気で言っているか分からな
い」「こちらを試しているのか」「単なるわがままなのか」と、半信半疑な
受け止め方をしてしまいます。
こちらが離婚したい思った理由を明確に伝えなけば、相手の理解を得て
離婚を進めていくことが難しくなりますから、最初の伝え方が肝心です。
離婚を切り出す際、女性に多いのが「夫のすべてが嫌い」「一緒にいる
ことがもう無理」「夫のすべてを受けつけない」というような、抽象的な
表現で離婚理由を告げてしまうケースです。
このような場合、夫は混乱してしまい「何が離婚の原因なのか分からない。
納得できない」と離婚を拒絶する方向へ向かってしまいます。
男性は女性に比べ、理論的だと言われているように、理屈できちんと説明
しないことには納得できない方が多いです。
離婚を切り出したものの、離婚には応じないという相手の思わぬ反撃を受け
て、離婚を撤回してしまうこともざらにあります。
相手に反論されて、離婚を引っ込めてしまう程度であれば、まだ離婚に
踏み切る時期ではなかったということです。
自分の離婚の決意は誰に何を言われても翻らないという意思を固める
ことが、離婚を切り出す2つ目のポイントになってくると思います。
逆に言えば、離婚の決意が本気だということ、いくら説得されても翻意する
ことはないこと、離婚の理由を明確に伝えていること、この3つが揃えば
相手も真剣に向き合わざるを得なくなります。
そしてこちらの離婚話に夫が耳を傾けるようになったら、そこから離婚協議
のスタートとなります。
離婚を切り出す場合、離婚の決意と離婚理由、この2つが曖昧になってしま
うと、相手を余計に苦しめてしまうことにもなりますから、抑えておいて
頂けたらと思います。
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2022年09月05日
夫の浮気の発覚、20~40代の世帯において、そのほとんどがLINEと
いったSNSによるものです。
妻によっては相手女性のインスタグラム・ツイッター・フェイスブックなど
を徹底的に調べ上げて浮気の証拠をつかんだ、なんてケースも今では珍しく
ありません。
不倫中はとかく油断しがち、気を抜いてしまいがちなことが多く、ついつい
外出先での様子や食事内容などをアップしてしまい、それがもとで不倫が
発覚してしまうというような、みずから墓穴を掘ってしまうことがあります。
SNSというものは、人によっては私生活をもろに露出してしまう場合もあれば
その一方で実体がつかみにくい場合もあります。
例えば、「どうやら夫はSNS上で出会った“もも”という女性と不倫している
ようだ。この“もも”に慰謝料請求したい」と妻が考えたとします。
ここで問題となるのは
・この“もも”は夫が既婚者であることを知ったうえで交際していたのか
・“もも”の本名・住所は分かるのか
ということです。
この点が明確でないと慰謝料請求は難しくなります。
SNS上では自分の素性を明かすことなく相手と密なやり取りをすることが
可能です。住所はおろか、フルネームすら掴むことが困難なこともあります。
SNSは不倫の証拠の温床となっている側面もあれば、相手によっては
(特に用心深い相手だと)まったく実態がつかめないという側面もあります。
冒頭に記載したように、SNSの情報を駆使して夫の浮気相手を特定して
しまうケースもある一方で、夫が浮気していることは分かっているけれども
SNS上では全く不審な点がなく追及できないというケースもあります。
SNSを上手に活用しながらも、過度に振り回されることのないようにする
ことは、これからの私たちにとって非常に厄介な問題ですね。
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2022年08月31日
夫の定年退職を機に離婚を考えている女性の多くは、“定年後に夫婦で
過ごす青写真を描くことができない”ことを理由にあげています。
◎ずっと離婚を考えてきた。子どもや経済面のことが心配でなかなか踏み
切れなかったが、夫の定年を機に離婚したい。
◎これまで長年にわたって夫の言動に我慢してきたが、夫が定年したら
自分の好きなように生きていきたい。
といった考えを多く聞くなかで、これとはまた別に
◎夫の家族や親族にこれまでいろいろ口出しをされて、ずっと折り合いが
悪く苦しんできたから、離婚して夫の家族との関わりを断ちたい。
◎夫と義父母の介護のことを考えたら、絶対に無理だと感じた。
とより具体的な理由で離婚を考える方もいます。
夫の定年退職を機に離婚を考えている場合、妻の離婚後の住まいと生活費、
つまり経済的な基盤の目途がたてば、離婚はいよいよ現実的なものとなり
ます。
離婚後の生活費の工面について
・自分の退職金やこれまでの貯金を生活費とする
・親の財産を相続している(またその可能性がある)
・夫との財産分与を行う
といった方法をとることができる場合は、離婚後の経済的な不安を少しでも
和らげることができます。
この他にも
・離婚後は姉(または妹)と同居するつもりである
・実家に戻って実家を引き継ぎたい
など、さまざまなライフスタイルを選択している方は沢山いらっしゃいます。
また、容易ではないかもしれませんが、離婚を決めたら自分の周囲(家族
だけでなく、友人や知人)にはその旨を話して、今後生活様式が変わること
を理解してくれる人を増やすことを意識してみるといいかと思います。
病気やけがなどの有事の際に、ちょっとした周囲のサポートがあるだけで
気持ちが非常に楽になります。
人生100年の時代ですから、昔と違い、定年してからの人生は長いです。
離婚したことで自分にとってプラスになることに目を向けて、これまで
挑戦したくても出来なかったこと、やりたくても我慢していたことなど
積極的に取り組んでみて、人生をより豊かに過ごされる努力をすることが
大切です。
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2022年08月19日
8月・9月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に8月・9月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
このセミナーは
〇離婚をする気はないけれど、離婚の知識はつけておきたい
〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
などといった、さまざまな理由でこれまで多くのお客様にご参加頂いて
おります。
ゆっくりとしたペースで進行しますので、離婚の知識がゼロの方でも
安心してご参加頂けます。
また「他の人とは顔を会わせたくない」「一人で受講したい」といった
要望にもお応えしております。
お申込みの際にその旨をお伝えください。※追加料金はかかりません。
またセミナー特典としまして、セミナーの参加者には
面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
以下がセミナーの詳細となります。
~女性のための離婚セミナー~
■日時:8/30(火)・9/1(木)・6(火)・7(水)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
※お問い合わせフォームがうまくご利用になれないときは
メール(info@unoki-gyosei.jp)でお問い合わせください。
※ホームページよりお申込み頂く場合、以下の点にご注意ください!
問い合わせフォームからお申込み頂くと、当事務所のPCより自動返信
メールをお送りします。
迷惑メールブロックをされている方はご注意ください。
返信メールをお送りできない場合は、当事務所よりお電話を差し上げる
こともございますので、お申込みの際にお電話番号も入力して頂けると
助かります。
セミナーではコロナ対策のため、密集しないよう心掛けておりますので
ご安心ください。マスク着用のうえ、ご参加ください。
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2022年08月08日
当事務所は8月11日~16日までお休みとなります。
17日(水)午前9時より通常営業となります。
なお、ホームページからのお問い合わせは随時受け付けております。
17日より順次返信致しますので、あらかじめご了承ください。
ホームページからのお問い合わせは、「お問い合わせフォーム」をご利用
ください。お問い合わせフォームがうまくご利用になれない場合は、
info@unoki-gyosei.jpまでメールにて、お問い合わせください。
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2022年08月02日
離婚が前提でもそうでなくても、夫婦で話し合って別居という形を
とっているご家庭は珍しくありません。
別居の場合、一番の問題となるのが「婚姻費用」いわゆる「生活費」です。
どちらか一方が実家に戻るようであれば、そこまで問題にはなりませんが
出て行く方が新しくアパートを借りるとなると、単純に生活費が2倍かかる
ことになり、婚姻費用の金額に大きく影響してきます。
婚姻費用は裁判所が提示している算定表をもとに、当事者が話し合って
取り決めます。解決しない場合は調停で取り決めます。
共働きの場合は、妻の収入と夫から支払われる婚姻費用で毎月の生活を
やりくりしていきますが、妻が専業主婦の場合は、夫からの婚姻費用が
生活費の中心となります。
婚姻費用で難しいのは、いつまで別居状態を続けるのかという点です。
婚姻費用を支払い続ける夫としては、2世帯状態が続くことで費用が膨らむ
ことを快く思っていない場合が多く、別居を解消して同居に戻るか、それが
無理なようであれば離婚か、という話も出てきます。
そもそもお互いに思うところがあって別居しているため、同居生活に
戻ることは妻にとっては(時に子どもにとっても)かなりのストレスと
なります。
そのため妻としては、別居を解消して同居に戻る、という選択肢がない
場合は、夫からの婚姻費用の比重を減らしても生活できるという形を
少しずつ築いていく必要があります。
婚姻費用が中心の生活になってしまうと、夫の出方によっては全く身動き
ができなくなってしまう状況に陥ってしまう危険性が出てくるからです。
「夫が離婚を切り出してきたけれど、収入がないから離婚はできない」
「夫が別居を解消するよう迫ってきたが、同居は絶対に無理」
「夫が婚姻費用を払わないと言ってきたが、どうしたらいいのか」
「夫が勝手に婚姻費用を減らしてしまった」
「本当は離婚したいけれど、婚姻費用がなくなるのは困る」
というケースはよくあります。
婚姻費用の支払いが長期に及んでくると、“別居の解消”か“離婚”かという
話が相手から出てくる可能性が高くなります。不測の事態に備えて、まずは
心構えだけでもしておくことが大切です。
・子どもが大きくなって働けるようになるまでは婚姻費用を払ってもらえる
ようにしっかり取り決めておく。
・婚姻費用の減額に備えて、収入を増やす。
・しばらくは別居を続けて、いずれは離婚したい、と考えているようであれば
離婚に向けた準備を進める。
といったように、自分のできる範囲で対策を立てておくと、いざというとき
慌てずにすみます。
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